【名目について】 入社時にお支払いする一時金としては、次のような名目が選択肢としてはあるかと思います。 ① 支度金(入社支度金・就職支度金・準備金) 本来は転職に伴って転居するための引っ越し代などの費用を負担する性格のもの ② 契約金 会社へ役務の提供を約することにより一時に支払うもの ③ 転居費用 転職に伴って転居するための引っ越し代などの費用 【従業員側の税務上の取扱いについて】 税務上は上記のいずれも名目ではなく実質で判断されますが、実費負担分なのか それ以外なのかを区分することがポイントとなります。 これを区分した結果、 ・実費負担分なら「非課税」(源泉徴収不要) ・それ以外なら「雑所得」 (10.21%の源泉徴収が必要、100万円を超える部分については20.42%) という取扱いになります。整理すると下記のようなイメージです。 ① 支度金 ⇒ 本来の定義のように、実費負担的な性質を有する支度金:「非課税」(源泉徴収不要) ⇒ 実費弁償の考え方ではなく、概算払いや一律いくらとして払うもの: 「雑所得」(会社は源泉徴収が必要) ② 契約金 「雑所得」(会社は源泉徴収が必要) ③ 転居費用 「非課税」(源泉徴収不要) 【会社側の経理処理について】 会社側の経理処理は下記のような感じになるかと思います。 ・実費負担分 : 旅費交通費等(課税仕入)で計上 ・それ以外 : 採用教育費等(非課税)で計上